茶摘み
2009年4月27日
立春から数えて 八十八日目に当たる五月二日頃を八十八夜と申し、この頃になれば
春霜が終わり種蒔きに好適の時期とされ、八十八を組み合わせると「米」という字に
なるので昔から農家ではこの日を大事にしたようでございます
今週の初の膳 酒の肴膳は、「茶摘み」をテーマとして
新茶豆腐笹巻き、菅笠椎茸海老真薯 鰻印篭煮、
こごみ山ふぐ胡麻和え、山うど蒸し鶏の黄身酢
しじみ山里汁、 お口すすぎは 新茶 でございます。
「夏も近づく、八十八夜」の 歌の文句にもあるように、茶摘みは四月上旬から始まり
八十八夜から二,三週間が最も盛んで八十八夜に摘んだ茶葉は"極上"と申して
古来より珍重され不老長寿の妙薬と云われました。私達も、新茶の香りを味わえる
のももう真近ですが、春はあっという間に過ぎ去り、早いもので もう初夏を迎えます。
初鰹
2009年4月20日
世の中は三日見ぬ間の桜かな...と、移ろいやすい花の命に諸行無常の人生を垣間
見て、そのはかなさに物のあわれを感じるのが人の心でございます。待ち焦がれて
いた今年の桜も、あっという間に終わり葉桜の時節を迎え青葉若葉に時鳥、さては
卯の花に藤、つつじと風薫る初夏を迎えます。 「目に青葉 山ほととぎす 初がつお」
やがて春の黒潮暖流の水温上昇と共に鰹が来遊し始め、この頃に捕れる鰹を初鰹と
呼び珍重され鰹の美味しい時節となります。
今週の初の膳 酒の肴膳は、「初鰹」をテーマとして
初鰹青葉たたき、なまり節と新筍炊き
鰹団子葉桜蒸し、菅笠椎茸鴨真薯、空豆塩ゆで
山菜とろろ汁、お口すすぎは 木の芽 です。
鰹は、昔から意気の良い魚として「勝魚」とも書かれ 江戸っ子に喜ばれたそうで、
また鰹は"勝つ男"に通じるとして、戦国世の鎌倉武士たちが愛好したと申します。
丸まると引き締まった鰹の姿を目にしますと、最今の不景気に打ち勝ちたいものと
勢いも感じさせられます。 「 鎌倉を生きて出てけん初鰹 」
造り手と語り、魂の酒を飲む会 ・ 第三弾
2009年4月16日
情熱の地酒蔵 [ 白鴻の会 ]
盛川知則 ・ 盛川元晴杜氏
盛川酒造 白鴻 沙羅双樹 http://www.enjoy.ne.jp/~sarasouju/
瀬戸内の最高峰・野呂山麓に湧き出る その豊かな軟水を得て、
明治二十年の創業以来、百有余年に亘り、廣島杜氏の伝統の技を
頑なに守りながら、軽く且つ味わいのある酒造りを続ける「白鴻」の
初夏に爽快な「沙羅双樹」から、味わいのある純米吟醸酒。 そして、
お燗酒と幅広い日本酒の楽しみ方を青葉若葉の頃に 熱く語って頂きます。
日 時 平成二十一年五月二十一日(木) PM7:00~9:30
場 所 当 爐談亭
定 員 三十名 (お席に限りがございますので、ご予約はお早めに)
今回の真打 盛川酒造杜氏 盛川元晴さん
木戸銭 六千円 (酒代、料理代、語り代の全て込み)
お酒 盛川酒造「白鴻」蔵元セレクション
お料理 白鴻とのコラボレーション料理をお楽しみ下さいませ。
主催/爐談亭 ご協力/(株)酒商山田・盛川酒造
お申し込み・お問い合わせ先 082-247-1378 爐談亭 三浦
山菜
2009年4月13日
今年も山形は庄内より、すみれに似た可憐な山菜「かたくりの花」が届きました。
華やかな桜が終わる頃、うららかな陽の光に芽吹く緑を目に致しますと言い様のない
いじらしさを覚えるものでございます。 この頃 山里では山菜でいっぱいです。
山菜の味わいは、この芽吹きを知ることから始まります。雪解けの土を割って頭を
もたげる"ふきのとう" 厳しい冬を知らなかったかのような"山うど" 可憐な姿で風に
そよぐ "かたくりの花" 等など。山菜は、季節と出逢うよろこびですね。
今週の初の膳 酒の肴膳は、只今旬の「山菜づくし」をテーマとして
たらの芽鶏信田、山うど薫鮭巻、かたくり茎花したし
こごみと山ふぐの辛子酢味噌、つわぶきと揚豆腐の山家煮
蕗の薹天と蓬麩の味噌汁、お口すすぎは , よもぎ茶 です。
山菜は旬です。旬はめぐりめく自然の贈り物でございます。次の休日には万葉の昔に
夢を馳せて春の一日思いきって"山菜摘み草"に出掛けてみては如何でしょうか・・・
送迎
2009年4月06日
春意ようやく動き始める今日この頃は卒業から進学へ、学生から社会人へ、あるいは
新しい職場への異動転勤等が多くなり、いわば新しい人生へと旅立つ門出の時節で
ございます。古人は門出の祝いにと、菜と鶏を炊き合わせて見事に「名取れ」と励まし
ました。「菜鶏」に「名取」をかけたその感覚は私たち現代人にも なお新鮮に感じる
ものでございます。古来日本人は何よりも名を重んじ、名を汚すことを恐れ、その名に
恥じない働きをする日本人気質を大事にしたものです。今の時代に生きる私達は
如何なものでございましょうか!? 送迎 すなわち 門出の祝いを、古人の知恵に
学んでの「送迎の膳」と させていただきました。
今週の酒の肴膳は、「送迎」をテーマとして
「鯖の黄金出世焼き」最近では三流とは云えない鯖が黄金出世致しました。
「茶蕎麦田楽」旅立ちの後にも細く永くのお付き合いをと・・・
「明日葉と生湯葉の辛子胡麻酢」明日の旅立ちと云う言葉から・・・
「名取炊き合せ」門出の祝いに菜と鶏を炊き合わせて見事に名取れと・・・
「富貴の山家煮」蕗 すなわち 富(ふ)貴(き)と書いて金銀に恵まれ何不自由なく・・・
「鯛の二色潮汁」めでたく故郷に錦(二色)を飾ると申します・・・
お口すすぎは「蓬」でございます。
因みに百花の王「牡丹」を「名取草」とも申すそうで、いよいよ百花咲き乱れる春を
迎えます。
桜吹雪が舞う時に・・・
2009年4月01日
先週同様に今週も本日で満開になりました。今年の夜桜も残るところ3日間です。
お席もございますのでお早めの ご予約戴ければ嬉しゅうございます。 亭主合掌
春と云えば花。古来日本で単に花と云えば桜を指し、それほど日本人の暮らしにとけ
込んでいます。春に百花それぞれに美しく咲き乱れる中で、ことに桜が尊ばれるのは
何故でしょうか。 「花は桜木、人は武士」 散り際の潔さが、心をうつからでしょうか・・・
うららかであり、長閑である春の盛りは短いものです。それゆえに春を称え春を惜しむ
心は、またひとしおですが、四月の酒は華やいだ陽の酒でなければなりません。
だが夜桜の宴に桜吹雪が舞う時に、三日見ぬ間の花のあわれを思い、盃に浮いた
一片の花びらに人生を思う、それも日本人らしくて良いものでございましょう。






